新聞掲載記事平成24年2月

年金受給者の確定申告について

Q. 現在65歳で年間200万円程度の年金をもらっています。私は確定申告をしないといけないのでしょうか?

今年の所得税の確定申告の受付は、平成24年2月16日から3月15日までとなっています。平成23年分の確定申告から年金所得者の確定申告不要制度が始まりました。対象となる人も多いので、制度の内容をみていきましょう。
公的年金等の
①収入金額が400万円以下である。
②年金に係る雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である。
この2つに該当する人は確定申告が不要となります。
①は公的年金を基金など複数の場所からもらっている場合は、その合計額となります。
②は働いて給与をもらっている人ですと、給与の年収が85万円を超える場合、所得金額が2お万円を超えることになります。
公的年金収入だけで生活している場合、多くの人がこの制度に該当し、確定申告が不要となります。
ただし、
・生命保険料、地震保険料などの支払いがある人。
・年金から控除されていない社会保険料(国民健康保険など)の支払いがある人。
・扶養親族に漏れや誤り、変更等があった人など
これらに該当し所得税の還付の対象となる人は、申告をしないと還付を受けられません。また、この制度で確定申告が不要となる人でも、市町村によっては住民税の申告が必要となりますので、居住地の市町村に確認してください。
会社で年末調整をしていたので、確定申告に馴染みがない人も多いでしょう。
今回の制度で確定申告が不要となり、ほっとした人もいるかもしれません。しかし、確定申告をすることで所得税が還付される場合もありますので、一度自分の所得をチェックすることをおすすめします。

みくに労務管理事務所 社会保険労務士 竹田 正和

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