新聞掲載記事平成24年11月

厚生年金の海外受け取りについて

Q. 間もなく定年退職を迎えます。退職後は海外でゆっくり生活したいと考えています。厚生年金は海外で受け取ることが出来ますか。

経済活動のグローバル化に伴い海外留邦人も年々増加し、平成17年の外務省の統計で100万人を超えています。私の知り合いにも引退して子供たちに事業は託しフィリピンでゴルフをしながら過ごしているうらやましい方もいますが、このような方はまだまだ少数だと思います。
定年後基本となる生活費は年金と考えると、事前に年金額と受け取り方は確認しておくと安心ですね。
厚生年金の受給額は毎年誕生月にお知らせが届いています。支給開始は年々先延ばしされ来年4月に60歳となる昭和28年4月2日生まれの男性から61歳支給になります。場合によっては定年退職から受給開始までに空白期間が生じないようしばらく継続勤務をすることもあるでしょう。
公的年金の受取は海外に住み海外の口座で振込も可能です。基本的には海外送金の方法に基づいて行われ、加えて居住する国によって必要となる書類を添付します。

以下、具体的な書類をご紹介します。

  • 共通して必要な書類
    (年金の支払を受ける者に関する事項)という書式に、基礎年金番号・年金コード、氏名・性別・生年月日住所を記載し、外国の銀行名、支店名、銀行の所在地、口座番号を記入し受取銀行の口座番号が確認出来る書類を添付します。
  • その他の書類の一例・・・追加変更もあり得ますので、開始の時年金事務所で再度確認して下さい
    ・日本と租税条約を締結している国に居住する場合
     租税条約に関する届出書
    ・アメリカ合衆国に居住する場合
     特典条項に関する付表・・・日米で税金が二重に課税されないようにする為の書類
     居住証明書・・・米国歳入庁(IRS)で発行されたもの。

以上の通りですが、居住証明書等の申請はわかり難く発行されるまで数カ月かかる書類もあり煩わしいところもあります。海外居住者であっても年金の受取は国内の金融機関(但し、ゆうちょ銀行以外)でも可能です。その他、海外滞在予定期間や日本に残る家族親族のサポートが受けられるか等を考慮して請求するとよいでしょう。ゆったりとした海外生活を満喫して下さい。

みくに労務管理事務所 社会保険労務士 飯島明美

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