新聞掲載記事平成27年3月

社会保険労務士とは

Q. 私が設立した会社が先日、5周年を迎えました。関与している税理士から従業員も増えたことだし、そろそろ社会保険労務士を頼んでみてはどうだろうかと提案されました。しかし、社会保険労務士についてあまり知らなので具体的にどのような仕事をするのか教えて下さい。現在、従業員数は約30名です。

私たち社会保険労務士は法律に定められた国家資格者で、主に労働保険・社会保険の手続き代行、人事労務関連のコンサルティング、労働相談、年金相談などといった幅広い業務に対して報酬を得て行っております。余談ですが社会保険労務士は名前が長いので「社労士」、「労務士」などといった略称で呼ばれたりすることもあります。

質問者のケースを例に説明しますと、一般的には従業員の入社あるいは退社した場合の社会保険関係の手続きや、家族が増えたり減ったりしたときの手続き、労災事故が起きてしまったときの手続き等が基本となるでしょう。そして、会社によっては給与計算の仕事を行うこともありますし、会社の憲法と言われている就業規則を作成したり、その他規程類を作成したり点検したりすることもあります。会社を経営していると、従業員やその他についての悩みを色々と抱えていますので、人事労務に関する相談に乗ったり、指導したり、様々な問題解決のためのサポートをすることも日常業務として行っております。社長さんにとってみれば私たちは心強い存在となりますので、私たちとのお付き合いを是非ご検討してみて下さい。近年は、インターネットの普及等により従業員側も労働諸法令に詳しい方が多くなっており、労働問題が発生したときに難しい対応を迫られたりすることが以前より増えてきております。そういったトラブルの解決や、トラブルを未然に防ぐために私たち社会保険労務士と契約する会社も増えており、ますます私たちの存在は重要になってきています。

社会保険労務士は経営3資源の「ヒト、モノ、カネ」のうち「ヒト」の分野を扱います。この「ヒト」が1番難しいとされています。そこで「ヒト」を育てるための研修や教育を行ったり、人事評価制度を導入や、賃金設計等を導入するためのサポートを行う社会保険労務士も増えています。会社によっては諸手続きの関係はA社労士に、人事制度関係はB社労士に、といった具合に1つの会社で2人の社労士と契約をしている会社も以前より多くなっています。

最後になりましたが、以上をもって、私たちのことが少しでもご理解頂けたなら幸いです。

みくに労務管理事務所 社会保険労務士 竹沢智弘

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